2.決算公告が不要 LLC(合同会社)は、株式会社のように決算期ごとに決算の数字を公表することが義務付けられていません。よって、「官報」の掲載料もかかりません。
3.役員の任期がない LLC(合同会社)の役員(業務執行役員)、代表者(代表役員)は取締役や監査役とは異なり任期がありません。株式会社では、実際に変更がなくても役員の任期の満了に併せて変更登記申請をしなければなりませんが、LLC(合同会社)では、そのような手続きが不要になります。
4.配当金の分配比率を自由に決められる 会社に利益が出ると、その利益は出資者に配当金として分配することができます。株式会社であれば株主、有限会社や合資会社では出資者へ出資の比率に応じて配当金が支払われます。LLC(合同会社)では、定款により利益配分の割合を自由に設定できます。 例えば、Aさん・・・出資比率70% Bさん・・・出資比率30% 会社の利益・・・100万円 の会社があるとします。 株式会社や合資会社など利益が出資比率に応じて配当金として支払われる場合、Aさんは70万円の配当金、Bさんは30万円の配当金を受け取る事になります。AさんよりBさんの方が会社の利益に貢献していた場合でもこの分配比率は株式会社や合資会社などの出資比率に応じて配当金が支払われる会社は変更されません。会社の利益に貢献しているBさんとしてはおもしろくないでしょう。 LLC(合同会社)の場合は、あらかじめ定款で分配比率を定めておけば、出資比率と異なる分配比率で配当金を出す事が可能ですから、会社の利益に貢献しているBさんが70万円、Aさんが30万円の配当金にすることが可能になります。
5.倒産しても責任が軽減される 会社設立の前から倒産なんて縁起でもありませんが、LLC(合同会社)は、出資額分の責任(有限責任)しか負わなくて良いので、責任は軽減されます。例えば、出資額が100万円で、会社の負債が1000万円の場合でも出資金分の100万円のみを失うだけで、個人の財産を失う事はありません。例外として、金融機関から融資を受ける場合のように代表者が会社の連帯保証人になる場合は、全ての責任を負う事になります。
 1.社会的信用度が低い LLC(合名会社)は株式会社に比べ社会的信用度、つまりイメージの良さは劣ります。会社を経営していく中で、社会的信用(イメージの良さ)は極めて重要です。例えば、全く同じサービスを提供する5つの会社があり、価格・利用条件も同じ場合で、その社名が「株式会社」「有限会社」「合同会社」「合名会社」「合資会社」とあった場合、一番選ばれるのは「株式会社」です。株式会社は、日本に最も多い会社であり、認知度もずば抜けており、利用する側から見て一番安心できます。LLC(合同会社)は新設されたから日が浅いせいもあり、起業家には知られていても一般の人にまで浸透していないためイメージでは株式会社より劣ります。
2.意思決定機関に問題が生じやすい LLC(合同会社)の最高意思決定機関は「社員全員の一致」です。また、株式会社のように出資した金額に応じて議決権が付与されないので、どれだけ多く出資しても1人1票の議決権しか付与されません。例えば、出資者が2名の場合、意見が別れてしまうと経営に支障が出る可能性もあります。LLC(合同会社)は「人的会社」という表現をされますが、経営に対するビジョンが同じで対立しないパートナーと会社を設立する事が必要になります。
 1.会社の基本的事項を決める まず、会社設立に必要な事項を決定します。 (1)商号 (5)役員(業務執行社員や代表社員) (2)事業目的 (6)資本金の額 (3)本店所在地 (7)事業年度 (4)出資者(社員)
※2.類似商業調査を行う 会社法施行以前は、登記済みの商号は、同一営業のために同一市町村では登記できませんでしたが、現在は類似商号規制は廃止されていますが、行うに越した事はありません。例えば、同じビルの中に同じ商号の全く違う会社が存在することも考えられますし、不当競争防止法による損害賠償請求や商号差止め請求をされるといったトラブルに巻き込まれないとも限りませんので、同一市町村で同一事業目的の会社が存在しないかを調査します。
3.会社の各種印鑑を作る 会社設立に際し必要となるのは、会社代表印だけですが、会社を経営していく上で銀行印や角印なども必要になりますので、これらをセットで作ってしまった方割安にもなり効率も良いです。
4.定款を作成する 定款とは、会社の憲法のようなもので、資本金の額はいくらか、出資者は誰か、本店の所在地はどこかなど、会社の基本的な事項を明文化したものです。定款の記載事項には、「絶対的記載事項」「相対的記載事項」「任意的記載事項」があります。「絶対的記載事項」は、定款に必ず記載しなければならない事項で、この事項を記載していない定款は公証人役場で認証を受ける事ができません。「相対的事項」は、定款に記載しない限り効力を持たない事項で、特に記載しなくても定款としては有効です。「任意的事項」は、定款に記載するかどうかは自由に決める事のできる事項で、定款に記載したからといって法的な効力は生じませんが、定款で明確にしておく事で会社経営がスムーズに進められるという利点があります。
5.出資者等の印鑑証明書を用意する 後述する定款の認証時に出資者の印鑑証明書が必要になります。また、設立登記申請時には役員出資者の印鑑証明書が必要になりますので、この時点で2部の印鑑証明を取得しておくと手間が省けます。
6.定款の認証を受ける 4で作成した定款を公証人役場で認証を受けます。定款は公証人役場で認証を受けてはじめて法的効力を持ちます。定款認証を受けるために公証人役場に持っていく物は、
・定款3部 ・定款貼付用収入印紙(4万円) ・発起人全員の印鑑証明書
定款が無事認証されると、公証人役場保存用の1部の表紙の裏に4万円の収入印紙を貼付し、発起人総代が実印で消印をします。残りの2部は、「謄本」のスタンプが押されたものが登記用、「原本」のスタンプが押されたものが会社保存用になります。
7.出資金の払込み 各出資者が出資分の金額を金融機関に払込みます。会社法施行以前は、金融機関に手数料を支払って払込金保管証明書を作成してもらわなくてはいけませんでしたが、現在は、通帳の写しで足ります。
8.調査書を作成する これまでの設立手続きが適正に行われたかを、取締役又は監査役が調査し、調査書を作成します。調査書は登記申請時に必要になります。
9.設立登記申請を行う いよいよ法務局にて設立の登記申請を行います。登記申請は、8の調査書を作成してから2週間以内に行わなければなりません。申請が受理されてもすぐに登記が完了するわけではなく、提出した書類に不備がないかを法務局がチェックします。チェックの結果、不備があれば補正が求められます。簡単な補正であれば補正日当日にその場で直す事が可能ですが、補正の内容によっては登記申請を一旦取り下げる事になる可能性もあるので、書類作成は慎重に行う必要があります。補正日は、登記申請書提出時に法務局の人に確認します。補正日に補正を求められなければ登記が無事完了し、登録申請を行った日が会社の設立日になります。
10.各種官公署への届出 会社の誕生後、関係する官公署(税務署等)への届出(法人設立届)が義務付けられています。設立から一定期間内に届出を行わなければなりません。主な届出先と届出事項には以下のようなものがあります。なお、下記に掲げる提出先・届出書は最小限必要なものです。従業員を雇用や社会保険の加入の際にも届出なければなりません。
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